認知症の発症を遅らせるには

認知症は誰もがなりうるものですが、その発症を遅らせるには、生活習慣病の予防や治療、野菜や魚を中心としたバランスの良い食事、運動習慣、新しいことへの挑戦、家族や地域の方と楽しく話すことが大切です。

生きがいのある生活をおくることで脳と心を活性化しましょう。

魚・くだもの・やさいと運動・余暇のイラスト

認知症の予防のために良いもの・悪いもの

認知症の予防のために良いものと悪いものは年齢で異なります。

  • 若い頃の悪い因子には遺伝や貧困があり、良い因子には勉強があります。
  • 中年期の悪い因子には喫煙、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病があり、これらの予防や治療が良い因子となります。
  • 晩年期の悪い因子には喫煙、高血圧、糖尿病、脂質異常症、うつ病、頭部外傷があり、良い因子には魚や野菜などの食事、中程度の飲酒、高血圧や脂質異常症の治療、身体活動、精神活動、社会参加があります。

2019年に提唱された世界保健機関(WHO)の認知症を予防するために対応すべき因子にも身体活動、認知活動、社会参加、うつ病、難聴、適正な飲酒、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙、栄養状態が挙げられています。

喫煙・肥満・高血圧・糖尿病・脂質異常症のイラスト

大分県における認知症予防の取り組み

大分県、大分大学医学部、臼杵市が協働して認知症予防のための生活習慣を明らかにするための疫学研究を行いました。ウェアラブル生体センサを用いて地域の方の生活習慣を調査するという新しい取り組みです。この結果、高齢者における認知症予防には、7791歩以上の歩行、353~434分の睡眠時間、39分以内の昼寝、80~321分の会話が大切であることが分かりました。現在、この研究で明らかになった数値を目標にして生活指導を行うことで認知症の発症を遅らせることができるかを検討しています。

大分県立大分南高校の取り組み~認知症予防体操~

大分県立大分南高等学校福祉課の皆さんが「認知症予防体操」を開発しました。

この体操は、身体を動かしながら筋力を強化し、同時に脳の働きを活性化させることで、認知機能の低下を防ぎ、認知症を予防する効果が期待されるものです。

高齢者だけでなく、幅広い年代の方が楽しみながら行える体操となっています!

認知症の容態に応じた地域のサービスを知っておこう

認知症ケアパス

認知症ケアパスとは、認知症の発症予防から人生の最終段階まで、認知症の容態に応じ、相談先や、いつ、どこで、どのような医療・介護 サービスを受ければいいのか、これらの流れをあらかじめ標準的に示したものです。

大分県内の全市町村で作成されています。

※各市町村のケアパスは、資料集に掲載しています。こちらから → 資料集