大分県では、認知症のご本人からの発信の機会が増えるよう、令和2年度に大分県希望大使を創設し、これまで2名の方にご活躍いただいてきました。
今回、希望大使の増員・拡充のため新たに公募を行い、4名の方に希望大使を任命することとなりました。
「大分県希望大使」とは、
大分県において、県民へ広く認知症への関心と理解を深めるための活動を行う認知症の方ご本人です。
大分県希望大使の活動内容
- 県が行う認知症の普及啓発活動への参加・協力
- 認知症サポーター養成講座の講師であるキャラバンメイトへの協力
- 認知症ピアサポート活動への協力
- その他県が必要と認めた活動
委嘱状交付式の様子
2022年10月27日、大分県副知事から大使となった4名に委嘱状が手渡されました。
大使のご紹介
戸上 守 さん 豊後大野市在住 61歳(令和4年4月1日時点)
- 戸上さんのあいさつ
2年前に委嘱していただいてから県下市町村をまわり、行政の方や地域包括支援センターの方、介護サービス事業所の方、いろんな方と情報交換をしてきました。今回また委嘱していただきましたので、より中身の入った活動をしていきたいと思います。
寺野 清美 さん 日田市在住 68歳(令和4年4月1日時点)
- 寺野さんのあいさつ
5年前にアルツハイマー型認知症の診断を受け、大好きだった車の運転も出来ず自由に動くことが出来なくなったときは全てを失ったような気持ちでした。そんな私を支えてくれたのは家族や友人たちです。皆が私が私らしく生活できるようにしてくれており、たくさんの人が私を支えてくれていることにとても感謝しています。半年後には何も分からなくなると言われた私が今こうして皆さんの前に立ち、希望大使としての任命を受けることができました。認知症になっても大丈夫、支えてくれる人がたくさんいます。そんなことを皆さんに伝えていきたいと思います。
下田 哲也 さん 日田市在住 57歳(令和4年4月1日時点)
- 下田さんのあいさつ
希望大使を拝命することになり、大変嬉しく身の引き締まる思いです。認知症になってしまい、最初は希望の欠片も無くなりましたが、支援者の方や認知症当事者の仲間と出会い、そして家族の支えもあって前を向いて歩いて行けるようになりました。同じような病気で悩んだり、これから病気になるのでは…と心配している人たちに「心配せんでいいばい!前を向いて歩いて行けるばい!」と伝えていきたいと思っています。
佐藤 彰 さん 大分市在住 72歳(令和4年4月1日時点)
- 佐藤さんのあいさつ
私には今5歳の孫がいますが、本当にかわいいです。家に来て「じいじ~、抱っこ!」と言われます。今は何とか抱えられます、ただ小学生になっても抱っこできるかな…と時々不安になることもありますが、今はその環境に感謝しています。認知症だから出来ないのではなくて、いろんな生活の”ハリ”などがあると頑張れるんです。私にとっては孫ですが、他の認知症の方にとっては奥さんであり旦那さんであり、趣味であり、何か自分が打ち込めることがあると元気になると思います。ぜひそういったものの発信をできたらなあと思っています。私は孫のパワーを認知症の方に分けてあげたいと思います。
大分県希望大使の特集ページのご紹介
希望大使の特集ページには、4名の詳しいご紹介や日々の活動を発信する「大使通信」を掲載しています。
ぜひご覧ください!!